2027年の祝日は16日あり、土曜に当たる日は1つもない。土曜の祝日には振替休日がないので、土日休みの職場では重なった数だけ休みが減る。2016年から数えると、多い年は2017年の4回だった。
ところが2027年の出勤日は、同じく土曜の祝日が0回だった2026年より2日多い。土日祝と年末年始を休む職場で、2026年が240日、2027年が242日。月給30万円なら、残業1時間あたりの単価が19円ほど下がる。
祝日は内閣府の国民の祝日についてのページで配っている祝日のCSVを2026年10月6日に取って使った。CSVの最終更新は2026年2月2日で、2027年11月23日までが載っている。振替休日の決まりはe-Gov法令検索の国民の祝日に関する法律第2条と第3条、月平均所定労働時間は労働基準法施行規則第19条、年末年始の扱いは行政機関の休日に関する法律第1条で、どれも同じ日に確かめた。数え上げはMicrosoft 365のExcel(バージョン16)で確認、2026年10月6日。CSVの2016年から2027年の219行をPythonでも読み直して数え、表と全部一致した。
土曜の祝日に振替休日はない。祝日法が見ているのは日曜だけ
祝日法第3条第2項はこう書いている。
「国民の祝日」が日曜日に当たるときは、その日後においてその日に最も近い「国民の祝日」でない日を休日とする。
条文にあるのは日曜だけだ。土曜に当たった祝日は、そのまま土曜の休みとして終わる。土曜がもとから休みの職場から見ると、休みが1日消える日になる。
2027年の祝日を曜日で並べると、月曜が5日、火曜と水曜と木曜が3日ずつ、金曜が1日、日曜が1日。土曜は0だった。日曜の1日は3月21日の春分の日で、翌22日の月曜が振替休日になる。CSVでは名前の欄が「休日」になっている行だ。
祝日が土曜に当たるのは年に何回くらいか。12年で17回だった
16の祝日のうち、成人の日、海の日、敬老の日、スポーツの日の4つは「1月の第2月曜日」のように曜日で決まっている。この4つは土曜に当たらない。土曜に当たりうるのは、日付で決まる10と、春分日と秋分日で決まる2つを合わせた12だ。
12の日付がそれぞれ7分の1で土曜になるとすれば、1年あたり1.7回になる。CSVの2016年から2027年で数えると、12年で17回、1年あたり1.4回だった。日曜に当たったのは同じ12年で23回あり、こちらは全部、振替休日で埋め合わされている。
| 年 | 土曜に重なった祝日 | 土日祝の休み | 年末年始も休む場合の所定労働日数 |
|---|---|---|---|
| 2017年 | 2月11日、4月29日、9月23日、12月23日 | 117日 | 246日 |
| 2023年 | 2月11日、4月29日、9月23日 | 118日 | 245日 |
| 2025年 | 5月3日 | 119日 | 241日 |
| 2026年 | なし | 121日 | 240日 |
| 2027年 | なし | 120日 | 242日 |
2017年と2023年は同じ3つの日付が土曜に並んでいる。日付で決まる祝日は毎年1日ずつ曜日がずれ、うるう日をまたぐ年は2日ずれる。2017年から2023年までは6年で、あいだに2020年のうるう日が1回入るので、ずれは7日でちょうど一回りする。12月23日だけは天皇誕生日が2020年から2月23日に変わったので、2023年には祝日でなくなっている。
2028年の分はCSVにまだない。ただし元日と昭和の日は日付が法律で決まっていて、1月1日も4月29日も土曜になる。春分の日と秋分の日を除いても、2028年は少なくとも2回、土曜に重なる。
2027年は出勤日が2日増える。土曜の祝日がなくても休みが減る理由
土曜の祝日が0回なら休みが一番多い年になりそうだが、2027年の土日祝の休みは120日で、2026年の121日より1日少ない。所定労働日数は、年末年始の12月29日から1月3日も休む前提で、2026年が240日、2027年が242日になった。
差は2つの所から出ている。
1つは振替休日と国民の休日の数だ。2026年は5月6日の振替休日と、9月22日の国民の休日があった。9月22日は、21日の敬老の日と23日の秋分の日に挟まれた日で、祝日法第3条第3項で休日になる。2027年は3月22日の振替休日の1日だけで、敬老の日の20日と秋分の日の23日のあいだは2日空くので、国民の休日は出ない。平日に当たる祝日と休日の合計は、2026年が17日、2027年が16日になる。
もう1つは年末年始だ。12月29日から1月3日の6日のうち、土日でも祝日でもない日は、2026年が1月2日と12月29日から31日の4日、2027年は1月2日と3日が土日なので12月29日から31日の3日だった。
土日の日数はどちらも104日で同じ。祝日で1日、年末年始で1日、合わせて2日の差になる。年末年始を休みに入れない職場なら、2026年が244日、2027年が245日で、差は1日に縮む。
月平均所定労働時間が変わると、残業の単価が変わる
労働基準法施行規則第19条第1項第4号は、月給の時間単価を「月における所定労働時間数」で割って出すとしている。月によって所定労働時間が違う場合は「一年間における一月平均所定労働時間数」で割る。土日祝が休みの職場は月ごとに日数が違うので、こちらを使う。
配布した表の3枚目で、1日8時間、月給30万円、年末年始も休みとして2つの年を並べた。
| 2026年 | 2027年 | 2027年の増減 | |
|---|---|---|---|
| 所定労働日数 | 240日 | 242日 | 2日増える |
| 月平均所定労働時間 | 160.00時間 | 161.33時間 | 1.33時間増える |
| 1時間あたりの賃金 | 1,875.00円 | 1,859.54円 | 15.46円減る |
| 時間外1時間(25%増し) | 2,343.75円 | 2,324.43円 | 19.32円減る |
月に20時間の残業なら、単価の差で386円ほど変わる。月平均所定労働時間は小数2桁で、時間単価も小数2桁で丸めた。端数の扱いは会社の決め方による。
1月1日から12月31日でなく、4月1日から翌年3月31日を1年とする会社もある。表の期間の初日を2026年4月1日にすると、所定労働日数は241日、月平均所定労働時間は160.67時間と出た。2027年4月1日始まりにすると「春分の日か秋分の日が一覧にない」と赤く出る。2028年3月の春分の日がまだ公表されていないからで、その年度の日数は確定していない。
月平均所定労働時間を毎年計算し直すか、就業規則で固定しているかは会社によって違う。毎年出し直す会社なら、2027年は2026年の数字のまま使うとずれる。最低賃金との比べ方でも同じ数字を使うので、そちらは最低賃金の引き上げの記事に書いた。
Excelで土曜の祝日を数えると、金曜を数えてしまう
自分で数えようとして、私は最初にWEEKDAYの2つ目の引数を省いた。
曜日の列、誤り =WEEKDAY(A4)
曜日の列、正しい =WEEKDAY(A4,2)
土曜の祝日の数 =COUNTIFS(年の列,2027,区分の列,"祝日",曜日の列,6)
数える式は同じで、曜日の列の作り方だけが違う。WEEKDAYは2つ目を省くと日曜が1、土曜が7になる。6は金曜だ。2つ目に2を渡すと月曜が1、日曜が7になり、6が土曜になる。
誤った数え方の結果は、表の2枚目のM列に並べた。2027年は1回と出る。1月1日の元日が金曜だからだ。正しくは0回。2025年は逆で、正しくは5月3日の1回なのに、金曜の祝日がないので0回と出る。2017年は4回が3回になる。年によっては合ってしまうので、1年だけ見て確かめても気づきにくい。
祝日の判定の式とWEEKDAYの使い方は、Excelで祝日を判定する記事にも書いた。
祝日の一覧から振替休日が抜けると、検算も一緒に外れる
もう1つの失敗は、祝日の一覧を法律の名前から手で作ったときに起きる。振替休日と国民の休日はCSVの名前が「休日」で、祝日法第2条の表には出てこない。
表の1枚目から2026年5月6日、9月22日、2027年3月22日の3行を消して数え直した。所定労働日数は2026年が240日から242日に、2027年が242日から243日に増えた。2026年の月平均所定労働時間は160.00時間が161.33時間になり、時間外1時間の単価は2,343.75円から2,324.43円に下がる。
困るのは、3枚目の検算の行が合ったままになることだ。検算はNETWORKDAYS.INTLに同じ祝日の一覧を渡しているので、一覧が欠けていれば両方が同じだけずれる。だから表の2枚目には「振替休日・国民の休日」の列を別に立てた。2016年から2027年で0になったのは2022年だけで、ほかの年に0が出たら一覧の作り方を疑う。
祝日の一覧に足した日が多すぎても数字は狂う。2028年は法律で日付が決まる14日だけを入れ、名前に「(法の日付)」と付けた。2枚目の2028年の行には「春分・秋分が入っていない」と出る。
配布した表の使い方
1枚目は祝日の一覧で、内閣府のCSVの2016年から2027年の行と、2028年の法の日付が入っている。下の黄色い行に日付と名前を足せる。2028年の春分の日と秋分の日がCSVに載ったら、ここに足す。
J列は会社の休みだ。試しに2027年8月11日から14日を入れると、3枚目の会社の休みは2日と出た。11日は山の日、14日は土曜なので、数えるのは12日と13日だけになる。夏季休業や創立記念日を入れれば、その会社の所定労働日数になる。
2枚目は年ごとの集計で、D2に1日の所定労働時間、D3に年末年始を休むかどうかを1か0で入れる。3枚目は期間を2つ並べて比べる表で、黄色の欄に期間の初日、1日の所定労働時間、年末年始の扱い、月給を入れる。
有給を足して連休を延ばすほうの数え方は、2027年の有給と連休の記事にある。同じCSVから作った表なので、祝日の行はそのまま使い回せる。
確かめていないこと
2028年の春分の日と秋分の日は確かめていない。内閣府のページによると、国立天文台が毎年2月に翌年の分を官報で公表する。2028年の分が出るのは2027年2月のはずで、それまで2028年の行と、2027年4月始まりの年度の数字は仮のものだ。
土曜に重なった祝日の代わりに、会社が独自に休みを足しているかどうかは数えていない。就業規則で「祝日が土曜のときは前の金曜を休みにする」と決めている会社があるかは確認していない。
月平均所定労働時間を毎年計算し直す義務があるかは確認していない。施行規則第19条は「一年間における一月平均所定労働時間数」で割るとだけ書いていて、どの1年を使うかまでは書いていない。
シフト制で土日に出勤がある職場、祝日を休みにしない職場は、この表の前提から外れる。



