東京で17時に会社を出ると、2026年のうち97日は日が沈んだあとに外へ出る。10月20日から12月31日までの73日と、1月1日から24日までの24日だ。平日だけを数えると240日のうち62日になる。
ただ、日が沈んでもすぐには暗くならない。日の入りのあと30分ほどは薄明で、17時に灯りが要るほど暗いのは11月17日から12月22日までの36日だけだった。大阪は日の入り後が60日あるのに、灯りが要る日は0日。福岡と那覇は、17時に出れば1年じゅう日が沈む前に外へ出られる。
日の入りの時刻は、国立天文台暦計算室の各地のこよみから49地点の2026年1月から12月の表を取った。薄明の終わりは同じ暦計算室のこよみの計算で常用薄明を選んで49地点分を出した。言葉の定義は国立天文台の質問3-2、平日の数え方は内閣府の国民の祝日に合わせた。どれも2026年10月6日に確かめた。日数はMicrosoft 365のExcel(バージョン16)で確認、2026年10月6日。同じ数え方をPythonでも書いて、49地点の日数が全部一致した。
東京で17時に出ると暗いのは、10月20日から1月24日まで
東京の日の入りは、10月20日に17時00分になる。そこから毎日1分ほどずつ早くなり、11月29日から12月13日までの15日間は16時28分で止まる。年が明けると遅くなり始め、1月24日にまた17時00分に戻る。17時に出る人にとって、日の入り後に外へ出る季節はこの間だ。
今日は10月6日なので、東京で17時に出る人はあと2週間ほどで日の入り後に外へ出るようになる。2026年の残りでは73日、そのうち平日は48日だ。
17時00分ちょうどに沈む日を、私は「沈んだ後」に数えた。暦計算室の表は分までしか出ていないので、17時00分の日に17時ちょうどに出て日が残っているかどうかは表からは分からない。東京では10月20日と1月24日の2日がこれに当たる。
退社する時刻を30分ずつずらして数えると、こうなった。
| 会社を出る時刻 | 日の入り後の日 | うち平日 | 灯りが要る暗さの日 | うち平日 |
|---|---|---|---|---|
| 16時30分 | 27日 | 19日 | 0日 | 0日 |
| 17時00分 | 97日 | 62日 | 36日 | 25日 |
| 17時30分 | 149日 | 96日 | 103日 | 65日 |
| 18時00分 | 203日 | 130日 | 157日 | 101日 |
18時に出ると1年の半分を超える。日の入り後になるのは9月8日から3月29日までで、203日だ。17時の定時で1時間残業するだけで、日の入り後に帰る日が97日から203日に倍以上に増える。残業の時間の数え方は残業代の計算の記事に書いた。
平日の240日は、土日と2026年の祝日と休日の18日、それに1月2日と3日、12月29日から31日を除いて数えた。役所と同じ年末年始の休みにしてある。役所が何日まで開いているかは年末年始の最終営業日の記事で並べた。
日の入りのあと、どれくらいで暗くなるのか
国立天文台は、日の入りを太陽の上辺が地平線に一致する時刻と決めている。太陽が沈みきって見えなくなった瞬間で、そのときの空はまだ明るい。日の入りのあとに空がうす明るい時間を薄明と呼び、そのうち市民薄明(常用薄明)は、灯火なしで屋外の活動ができる目安とされている。日本では日の入り後30分程度だと国立天文台は書いている。
常用薄明が終わるのは、太陽の中心が地平線の下6度まで沈んだときだ。暦計算室で東京の2026年の365日を出すと、日の入りから常用薄明の終わりまでは25分から31分だった。冬至の12月22日は日の入りが16時32分、常用薄明の終わりが17時00分で、ちょうど28分あいている。
17時に出るとき、常用薄明の終わりが17時00分か、それより前の日を「灯りが要る暗さ」に数えた。東京では11月17日から12月22日までの36日で、平日は25日。日の入り後の97日のうち、残りの61日は薄明の中を帰ることになる。
暗さの36日は、冬至で終わる。12月22日の常用薄明の終わりが17時00分で、23日は17時01分。1月1日には17時07分まで遅くなっている。日の入り後の97日は冬至をはさんで10月20日から1月24日まで広がっているのに、暗さの36日は冬至の前に寄っている。年が明けてからの17時は、日は沈んでいても薄明が残る。
日の入りが一番早いのは冬至ではなく、11月29日から12月13日
冬至は昼が一番短い日だが、日の入りが一番早い日ではない。東京の2026年は、日の入りが一番早い16時28分が11月29日から12月13日まで続き、冬至の12月22日は16時32分に戻っている。日の出のほうは逆で、一番遅い6時51分が1月1日から13日まで続く。
原因は、太陽が真南に来る南中の時刻が毎日動くことにある。暦計算室の東京の表では、南中が11月29日は11時29分、12月22日は11時39分、1月13日は11時50分だった。11月29日から冬至までに、昼の長さは9時間58分から9時間45分へ13分縮む。そのあいだに南中が10分遅れるので、日の出は17分遅くなり、日の入りも4分遅くなる。昼はまだ縮んでいるのに、南中が遅れる分のほうが大きいので、日の入りは冬至の前から遅くなり始めている。
南中がずれるのは、地球の公転の軌道が円ではなく楕円で、地軸も傾いているからだ。東京の2026年の南中は、10月23日の11時25分から2月22日の11時55分まで、30分の幅で動いた。ここは暦計算室の表の数字で確かめただけで、軌道からの計算はしていない。
大阪は日の入り後が60日あっても、17時に灯りが要る日は0日
同じ17時でも、西へ行くほど日の入りは遅い。冬至の南中は東京が11時39分、福岡が12時17分で、38分違う。東京の経度は139.74度、福岡は130.40度で、差の9.34度は1度4分の割合で37分に当たる。日本の時計はどこでも東経135度の時刻なので、西にある町ほど太陽が遅れて動く。
| 地点 | 一番早い日の入り | 冬至の日の入り | 17時で日の入り後 | うち灯りが要る暗さ | 17時30分で日の入り後 |
|---|---|---|---|---|---|
| 札幌 | 16時00分 | 16時03分 | 124日 | 81日 | 164日 |
| 仙台 | 16時16分 | 16時20分 | 111日 | 62日 | 159日 |
| 東京 | 16時28分 | 16時32分 | 97日 | 36日 | 149日 |
| 名古屋 | 16時40分 | 16時44分 | 75日 | 0日 | 129日 |
| 大阪 | 16時47分 | 16時51分 | 60日 | 0日 | 117日 |
| 広島 | 17時00分 | 17時04分 | 13日 | 0日 | 95日 |
| 福岡 | 17時10分 | 17時15分 | 0日 | 0日 | 76日 |
| 那覇 | 17時37分 | 17時43分 | 0日 | 0日 | 0日 |
大阪の一番早い日の入りは16時47分で、常用薄明の終わりは一番早くても17時15分になる。17時には毎日まだ薄明が残っている。名古屋も同じで、常用薄明の終わりは一番早い日で17時08分だった。
北へ行くと冬の昼が短くなる。札幌の南中は冬至で11時33分と東京より6分早いのに、日の入りは16時03分で東京より29分早い。17時に出ると124日が日の入り後で、そのうち81日は灯りが要る。根室は147日と108日だった。
49地点で数えると、17時に出て日の入り後になる日が1日もないのは9地点あった。山口、福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、那覇。那覇は17時30分に出ても0日で、18時でやっと92日になる。灯りが要る日が1日でもあるのは18地点で、北海道、東北、関東の各地点と新潟、甲府、長野だった。甲府は12月1日から8日までの8日、長野は11月29日から12月12日までの14日だった。東京と大阪で同じ17時の定時でも、冬の帰り道の明るさはこれだけ違う。
Excelで数えたときに間違えた2つ
配布の表は、黄色の欄で地点と会社を出る時刻を選ぶと、365日の右に「沈む前」「薄明」「暗い」が出て、上に日数が出る。判定はこの式だ。B4が会社を出る時刻、D19が日の入り、E19が常用薄明の終わり。
=IF(ROUND($B$4*1440,0)<ROUND(D19*1440,0),"沈む前",
IF(ROUND($B$4*1440,0)<ROUND(E19*1440,0),"薄明","暗い"))
Excelの時刻は1日を1とした小数で、17時00分は0.70833…という割り切れない数になる。1440を掛けて分に直し、ROUNDで整数にしてから比べている。16時30分に30分を足す、9時に1分を480回足すなど8通りの作り方で17時00分を出して等号で比べたが、どれも一致して、ずれは出なかった。それでも分に直す形にしたのは、式を読む人が小数の桁を気にせずに済むからだ。

作る途中で2つ間違えた。どちらも3枚目のシートに残した。
1つ目は、暦計算室の表をコピーして貼ったとき、時刻が文字のまま入ったこと。セルには「16:38」と見えていて、右に寄せると時刻の値と見分けがつかない。この列で17時以前の日を数えると、COUNTIFでもSUMPRODUCTでも0日になった。正しくは97日だ。COUNTIFは条件に数を渡すと文字のセルを数えず、SUMPRODUCTの中の比べ方では、Excelは文字を数より大きいものとして扱う。0日と出ると「東京は1年じゅう明るいうちに帰れる」と読めてしまう。TIMEVALUEで時刻に直してから数えると97日に戻った。
2つ目は、冬至の日の入りを1年で一番早いと思い込んだこと。16時30分に出る時短勤務の人で試した。冬至の東京の日の入りは16時32分なので、冬至で判定すると「毎日沈む前に出られる」になる。実際に365日で数えると、11月23日から12月19日までの27日は日の入りが16時30分か、それより早い。平日でも19日あった。
確かめていないこと
使った値は国立天文台暦計算室が標高0mとして計算したものだ。ビルや山で西の空がふさがれていれば、日が見えなくなるのはこれより早い。曇りや雨の日の暗さも、表の時刻とは違うはずだが、どれだけ違うかは確かめていない。
地点は各都道府県の代表の49地点だけで、同じ県の中の東西の違いは数えていない。会社の住所の経緯度で出したいときは、暦計算室のこよみの計算で経緯度を指定すれば出せる。そちらは試していない。
2027年の日数は数えていない。暦計算室には2027年の表もあり、日の入りの時刻は年ごとに1分前後動くので、日数も少し変わると思う。
17時を定時にしている会社がどれくらいあるかは確かめていない。平日の数え方は役所の休みに合わせたので、会社の休みがそれと違えば、配布の表の6枚目の黄色の空き行に足せば数え直せる。有給を足した連休は有給で何連休になるかの記事で数えた。



