障害者雇用率が2.7%になった。同じ人数で納付金が20万円増える

2026-09-22仕事の型
障害者雇用率と納付金の計算表(Excel)をダウンロード

無料・登録不要 / 11KB / 版 1.0 / Excel 2010以降

令和8年7月から、民間企業の法定雇用率は2.5%から2.7%になった。障害者を雇用しなければならない事業主の範囲も、常用雇用労働者40.0人以上から37.5人以上に下がった。

年度の途中で変わったので、令和8年度分の納付金は6月以前を2.5%、7月以降を2.7%で計算する。同じ人数のまま率だけ入れ替えると、納付金が65万円から85万円になった。

納付金か調整金か報奨金か。100人を超えるかと、対象障害者数が足りているかで分かれる

率と範囲は厚生労働省のリーフレット、金額と算定例は高齢・障害・求職者雇用支援機構の令和8年度版の案内で、2026年9月22日に確かめた。計算はMicrosoft 365のExcel(バージョン16)で行っている。

令和8年7月から2.7%。対象は37.5人以上

引き上げは3段階で進んだ。令和5年度が2.3%で対象は43.5人以上、令和6年4月から2.5%で40.0人以上、令和8年7月から2.7%で37.5人以上になる。

37.5人という半端な数になるのは、短時間労働者を0.5人として足すからだ。37.5人に2.7%を掛けると1.0125人で、1未満を切り捨てて1人になる。37人だと0.999人で0人のままだ。

国と地方公共団体は令和8年7月1日から3.0%、都道府県等の教育委員会は2.9%になった。

毎年6月1日時点の障害者雇用状況をハローワークに報告する義務は変わらない。令和8年6月1日時点の報告は、2.5%での不足の有無を確認する形になる。

同じ人数で計算すると、納付金が20万円増える

機構の案内に載っている算定例と同じ人数を入れて計算した。除外率10%の業種で、常用雇用労働者の総数が94人から218.5人まで増えていく12か月分だ。

率を全部2.5%にすると、法定雇用障害者数の年度間合計は33人になった。対象障害者数の合計が20人なので、差の13人に5万円を掛けて65万円になる。案内に載っている数と同じだ。

同じ人数のまま、6月までを2.5%、7月以降を2.7%に変えると、合計が37人になった。差は17人で、納付金は85万円になる。4人ぶん、20万円増える。

増えた4人の内訳は、8月、9月、2月、3月で1人ずつだった。率が変わった7月の時点では、切り捨ての位置が動かずに2人のままだ。月ごとに切り捨てるので、率を上げても増えない月と増える月に分かれる。

令和8年度分の申告は令和9年4月1日から5月17日までだ。率を分けて計算することを忘れると、この差がそのまま不足額になる。

何人から1人増えるかの境目

率が上がると、義務が1人増える人数の境目も下がる。0.5刻みで総当たりして境目を出した。

必要な人数 2.5%のとき 2.7%のとき
1人 40.0人以上 37.5人以上
2人 80.0人以上 74.5人以上
3人 120.0人以上 111.5人以上
4人 160.0人以上 148.5人以上
5人 200.0人以上 185.5人以上

38人の会社は、6月まで義務がなかったが7月から1人になる。75人の会社は1人から2人に増える。

境目が0.5刻みなのは、短時間労働者が0.5人として足されるからだ。週20時間のパートを1人増やすと総数が0.5人増えて、境目をまたぐことがある。

人数が増える見込みのある会社は、この表で自社がどこにいるかを先に見ておく。雇い入れには時間がかかるので、境目を越えてから動くと間に合わない。

数え方は週の時間と重度かどうかで5通りに分かれる

実雇用率に何人として数えるかは、週の所定労働時間と障害の区分で決まる。

週20時間以上30時間未満の人を5人雇ったときに実雇用率へ入る人数。精神と重度は5人、それ以外は2.5人

週30時間以上なら、身体も知的も精神も1人として数える。重度の身体障害者と重度の知的障害者だけ2人になる。

週20時間以上30時間未満は0.5人が基本で、重度の身体と重度の知的は1人になる。精神障害者はここが特例で、当分の間1人として数える。雇入れの日からの期間にも関係しない。

週10時間以上20時間未満は、令和6年4月から数えられるようになった枠だ。対象は精神障害者と重度身体障害者と重度知的障害者の3つだけで、どれも0.5人になる。身体障害者と知的障害者で重度でない人は、この枠では数えない。

週10時間未満の人は数えない。

同じ週20時間で5人を雇っても、精神障害者なら5人、重度でない身体障害者なら2.5人になる。倍違う。社会保険の20時間の話とは別の基準なので、時間の線引きを共通にすると間違える。

常用雇用労働者の数え方は、障害者の数え方と別

取り違えやすいのがここだ。

分母になる常用雇用労働者の総数を出すときは、週20時間以上30時間未満の人を0.5人として足す。重度かどうかは関係ない。障害のある人を何人として数えるかの表とは別のものになる。

分母の側には週10時間以上20時間未満の枠がない。短時間労働者の定義が週20時間以上30時間未満だからだ。

人数は算定基礎日の在職者で数える。算定基礎日は毎月初日か賃金締切日にするのが原則で、事業所が複数あるときは全部の事業所で同じ日にそろえる。賃金を払った人の数をそのまま使うと、月の途中で入った人や辞めた人を二重に数えることがある。

除外率は切り捨ててから引く

除外率設定業種では、総数に除外率を掛けた数を引いてから率を掛ける。ここに切り捨てが入る。

案内の算定例の7月を見ると、常用雇用労働者の総数114.5人に除外率10%を掛けて11.45人になる。1未満を切り捨てて11人にしてから、114.5人から引く。算定の基礎となる労働者数は103.5人だ。

11.45人のまま引くと103.05人になり、そこから2.7%を掛けると2.78人で、切り捨てて2人になる。この月はたまたま同じ答えになるが、境目の月ではずれる。切り捨ての位置は2か所あって、どちらも1未満を落とす。

除外率は令和7年4月1日から、各業種で10ポイント引き下げられた。それまで10%以下だった業種は制度の対象から外れている。自社の業種が残っているかどうかは、リーフレットの表で確かめる。

納付金と調整金と報奨金の分かれ目

常用雇用労働者の総数が100人を超えるかどうかで分かれる。

100人を超えていて足りなければ、不足1人につき月5万円の納付金を納める。超えていれば調整金で、1人につき月2万9千円が出る。ただし支給対象人数が年120人を超える分は月2万3千円になる。

100人以下なら納付金は要らない。一定数を超えて雇っていれば報奨金で、1人につき月2万1千円が出る。こちらは年420人を超える分が月1万6千円になる。

申告の期限を過ぎたり、申告の内容に誤りがあって納付金が出たりすると、機構が額を決めて納入の告知をする。そのときは納付すべき額に10%を掛けた追徴金も取られる。

配ったブックの使い方

12か月ぶんを行にして、月ごとに人数と率を入れる形にしてある。

障害者雇用率の計算表。月ごとに常用雇用労働者の総数、除外率相当数、基礎となる労働者数、法定雇用障害者数が並んでいる

率の列を月ごとに持たせてあるのは、年度の途中で変わる年があるからだ。令和8年度は6月までが2.5%、7月からが2.7%で入れてある。年度が変わったらこの列を書き換える。

見本には案内の算定例と同じ人数が入れてある。率の列を全部2.5%にそろえると、案内と同じ33人と65万円が出る。自分の数字を入れる前に、この形で合うことを確かめてから使ってほしい。

対象障害者数の列には、数え方の表で数えたあとの人数を入れる。0.5刻みになる。

在籍者の情報を1か所にまとめる話は労働者名簿と賃金台帳に書いた。週の所定労働時間を名簿に持っておくと、毎月の集計が早く終わる。

確かめていないこと

特例子会社と企業グループの算定の特例は確認していない。グループ全体で通算する仕組みがあるが、この計算表は1つの事業主を想定している。

在宅就業障害者特例調整金と特例報奨金の計算も確認していない。金額の欄は置いていない。

令和10年度からの率も確認していない。5年ごとに見直すと法律に書かれているが、次の数字は出ていない。

動作確認: Microsoft 365のExcel(バージョン16) / Windows 11 / 2026-09-22確認

障害者雇用法定雇用率納付金労務テンプレート