宝くじの当せん金に税金はかかるか。当せん金は0円だが、配偶者に1億円渡すと贈与税は5,039万5,000円

2026-10-06仕事の型
当せん金を渡したときの贈与税の表(Excel)をダウンロード

無料・登録不要 / 18KB / 版 1.0 / Excel 2010以降

宝くじが当たっても、当せん金に税金はかからない。7億円なら7億円がそのまま口座に入り、確定申告も要らない。税金が出てくるのは、そのお金を人に渡したときだ。

配偶者に1億円を渡すと、配偶者が納める贈与税は5,039万5,000円になる。渡した額の50.4%で、受け取った側に残るのは半分より少ない。10人でお金を出し合って買った券を代表者1人が換金し、残りの9人に7,000万円ずつ配ると、それが贈与とみられた場合の税は9人で3億505万5,000円だった。

宝くじの当せん金1億円を1人に渡したときの贈与税。配偶者に1回で5,039.5万円、18歳以上の子に1回で4,799.5万円、10年に分けて1,770万円、20年に分けて970万円、相続時精算課税で1,478万円、91年に分けて0円

条文はe-Gov法令検索の当せん金付証票法と国税通則法、贈与税は国税庁のタックスアンサーNo.4408、No.4402のQ&A、No.4405、No.4103、No.4161、共同購入は宝くじ公式サイトのご利用ガイドで、どれも2026年10月6日に確かめた。計算はMicrosoft 365のExcel(バージョン16)で確認、2026年10月6日。

宝くじが当たったら税金はいくらか。当せん金そのものは0円

当せん金付証票法第13条は1行しかない。当せん金付証票の当せん金品については、所得税を課さない、という条文だ。宝くじ公式サイトのよくある質問も、当せん金に所得税はかからないと答えている。給与や賞与のように源泉徴収で引かれることもなく、冬のボーナスの手取りで数えたような社会保険料もかからない。

1等の7億円を受け取っても、翌年の確定申告に書く欄はない。

話が変わるのは、そのお金が本人の手を離れるときだ。贈与税は、個人から財産をもらった人にかかる税金で、払うのはもらった側になる。当てた本人に請求は来ない。1月1日から12月31日までにもらった額を合計して、110万円を超えたら、翌年の2月1日から3月15日までに、もらった人が申告して納める。

年末ジャンボは12月31日に抽せんがあり、支払いは年が明けてから始まる。1月に受け取ってその年のうちに家族へ渡せば、家族の申告はさらに翌年の2月から3月で、税の話を忘れたころに期限が来る。

家族に分けると贈与税はいくらか。1億円なら配偶者は5,039万5,000円、18歳以上の子は4,799万5,000円

贈与税の計算は3段になっている。1年にもらった額から110万円を引き、残りを千円未満で切り捨てる。その額を国税庁の速算表に当てはめて、税率を掛けて控除額を引く。最後に百円未満を切り捨てる。千円と百円の切り捨ては、国税通則法第118条と第119条による。

速算表は2種類ある。その年の1月1日に18歳以上の子や孫が、父母や祖父母からもらったときは特例税率、それ以外は一般税率を使う。配偶者、兄弟、友人、18歳未満の子は一般税率だ。Excelでは課税価格をtとして、速算表の下限と税率と控除額を配列定数にしてLOOKUPで引いた。

=ROUNDDOWN(t*LOOKUP(t,下限,税率)-LOOKUP(t,下限,控除額),-2)
1年に1人へ渡す額 一般税率の税 割合 特例税率の税 割合
110万円 0円 0.0% 0円 0.0%
120万円 1万円 0.8% 1万円 0.8%
500万円 53万円 10.6% 48万5,000円 9.7%
1,000万円 231万円 23.1% 177万円 17.7%
3,000万円 1,195万円 39.8% 1,035万5,000円 34.5%
1億円 5,039万5,000円 50.4% 4,799万5,000円 48.0%
7億円 3億8,039万5,000円 54.3% 3億7,799万5,000円 54.0%

4,610万円を超えると、2つの税率の差は240万円で動かなくなる。どちらも55%の段に入り、控除額の差の400万円と640万円だけが残るからだ。

取り違えやすい点が2つあった。1つ目は、子が当てて親に渡す向きだ。特例税率は父母や祖父母から子や孫へ渡すときのもので、逆向きには使えない。子が当てた1億円を母に渡すと、一般税率で5,039万5,000円になり、親が子に渡すより240万円多い。2つ目は、18歳の数え方がその年の1月1日だという点。12月生まれで年の途中に18歳になった子に1,000万円を渡すと、その年はまだ一般税率で231万円かかる。翌年の1月に渡せば177万円で、54万円違った。

渡した額の半分より多く税で消えるのは、一般税率で9,210万円を超えたとき

55%の段では、税は(額−110万円)×55%−控除額になる。これが額の半分を超える点を解くと、一般税率は額×5%が460万5,000円を超えるところ、つまり9,210万円になる。特例税率は控除額が640万円なので、1億4,010万円だった。

Excelで9,210万円を入れると、税はちょうど4,605万円で50.0%。1億4,010万円を特例税率で入れると7,005万円で、これも50.0%になった。そこから上は55%に近づくだけで、10億円を渡しても一般税率で54.5%だ。

配布した表で、7億円が当たった人が家族と友人に配る例を作った。配偶者に1億円、25歳の長男に1億円、16歳の次男に1,000万円、母に500万円、兄に110万円、友人に120万円。渡した合計は2億1,730万円で、受け取った6人の贈与税は合わせて1億124万円、渡した額の46.6%になった。兄の110万円は0円、友人の120万円は1万円で、10万円多く渡しただけで申告が要る側に変わる。

配布した表の1枚目。当せん金7億円から配偶者と長男に1億円ずつ、次男に1,000万円、母に500万円、兄に110万円、友人に120万円を渡すと、贈与税の合計は1億124万円

税をかけずに1億円を渡すには91年かかる。10年に分けると1,770万円

110万円の基礎控除は、もらう人ごとに1年で1回使える。1億円を0円で渡しきるには91年かかる。現実の年数ではないが、分ける年数で税は大きく下がる。

18歳以上の子に1億円を渡す方法 1年に渡す額 贈与税の合計 1億円に占める割合
1回で 1億円 4,799万5,000円 48.0%
2年に分ける 5,000万円 4,099万円 41.0%
5年に分ける 2,000万円 2,927万5,000円 29.3%
10年に分ける 1,000万円 1,770万円 17.7%
20年に分ける 500万円 970万円 9.7%
相続時精算課税で1回で 1億円 1,478万円 14.8%

ここに落とし穴がある。国税庁のNo.4402のQ&Aは、毎年100万円ずつ10年間渡すと最初に約束していた場合、約束した年に10年分を受け取る権利をもらったとして贈与税がかかると答えている。表の年数で税が下がるのは、毎年その年に渡すかどうかを決めて渡した場合だけだ。「当たったから毎年1,000万円ずつ送る」と最初に決めて書面にすると、この形に近づく。

もう1つは、渡した人が亡くなったときの足し戻しだ。相続や遺贈で財産を受け取る人に渡した分は、亡くなる前の一定期間のものが相続税の計算に足される。No.4161によると、その期間は2026年12月31日までに亡くなった場合は3年、2031年1月1日以後は7年で、その間は2024年1月1日以後の贈与が対象になる。

相続時精算課税は、60歳以上の父母や祖父母から18歳以上の子や孫へ渡すときに選べる。1億円から110万円と特別控除2,500万円を引いた7,390万円に20%で、1,478万円になる。ただし渡した人が亡くなったとき、渡した額を相続財産に足して相続税を計算し直し、払った贈与税はそこで引かれる。税が消えるのではなく、先払いの形になる。いったん選ぶと、その親からの贈与は暦年課税に戻せない。

生活費や教育費を要るたびに直接払う分には、贈与税がかからない。学費の名目でも、口座に入れて預金すればかかる(No.4405)。

共同購入で当たったら。代表者が受け取って9人に配ると3億505万5,000円

職場や家族で少しずつ出し合って買うと、当たったときに誰の当せん金かが問題になる。宝くじ公式サイトの共同購入では、買った枚数の比率で当せん金を分け、各メンバーが自分の受取口座で受け取る。円未満は切り捨てて、端数はグループに参加した順に1円ずつ割り当てるとガイドにある。忘年会の割り勘を1円まで合わせる記事で端数を誰が持つかを決めたのと同じ形で、公式の側が順番を決めていた。

売り場で買った券は、換金に行った1人の口座に全額が入る。そのあと出資の割合で配ったときに、それを贈与とみるかどうかは、誰がいくら出したかの事実で決まる。出資の記録がなく、贈与とみられた場合に何が起きるかを数えた。

人数(7億円を等分) 1人の取り分 1人の贈与税 代表者以外の税の合計
2人 3億5,000万円 1億8,789万5,000円 1億8,789万5,000円
5人 1億4,000万円 7,239万5,000円 2億8,958万円
9人 7,777万7,777円 3,817万2,300円 3億537万8,400円
10人 7,000万円 3,389万5,000円 3億505万5,000円
20人 3,500万円 1,464万5,000円 2億7,825万5,000円

10人で7億円なら、代表者以外の9人の税は合計3億505万5,000円で、配った6億3,000万円の48.4%になる。人数が増えると1人の額は下がるが、払う人が増える。1人ずつ数えると合計は9人のときが一番大きく、3億537万8,400円だった。夫婦で半分ずつ出した券を夫だけが換金し、妻に3億5,000万円を移した場合も、贈与とみられれば1億8,789万5,000円になる。夫婦の間でも特例税率は使えない。

各自が自分の口座で受け取れば、それぞれが受け取るのは自分の当せん金で、贈与税の計算の外にある。買う前に、誰がいくら出したかを書いて残しておくかどうかで、同じ7億円の行き先が変わる。

当せん金を人に渡すとき、贈与税がかかるか。相手も買うお金を出したか、1年に受け取る合計が110万円以下か、相手が18歳以上の子や孫かで分かれる

配布した表の使い方

配布しているExcelは5枚のシートに分かれている。1_渡したときの税は、当せん金と、渡す相手・続柄・その年に渡す額を1人1行で入れると、相手ごとの贈与税と、渡した額に占める割合が出る。割合が50%以上の行は赤く、110万円以下で税が0円の行は緑になる。その相手が同じ年に他の人からももらうなら、D列に入れると110万円を合わせて使う。

2_額ごとの税は110万円から10億円までの2つの税率、3_年に分けるは年数ごとの合計と相続時精算課税、4_共同購入は人数ごとの税の合計だ。

当たる確率と期待値は年末ジャンボの期待値の記事で数えた。1枚300円の期待値は149.995円で、その記事では、共同購入で当たったときの贈与税を調べずに残していた。この表がその続きになる。年の瀬の税金なら、ふるさと納税の上限も12月31日までの寄附で決まる。

確かめていないこと

国税庁の文書で、宝くじの共同購入を名指しした説明は見つけられなかった。代表者が換金して出資の割合で配ったときに贈与とされるかは、出資の記録などの事実で決まると私は読んでいるが、税務署に確かめてはいない。銀行の窓口で共同購入者の名前を書いた当せん証明書を出してもらえる、という説明は銀行のコラムで見たが、宝くじ公式サイトと国税庁では確かめていない。

当せん金に住民税がかからないかどうかは、地方税法の条文で確かめていない。当せん金を預けて付いた利息は当せん金ではないので、別に税がかかるはずだが、税率は確認していない。

2026年の年末ジャンボの当せん金の支払開始日は、2026年10月6日の時点で確かめていない。贈与税の配偶者控除(婚姻20年以上で居住用の不動産を渡す場合)、住宅取得等資金や教育資金の非課税、相続税そのものの額は表に入れていない。私なら、実際に大きな額を渡す前に税務署の相談窓口で確かめる。

動作確認: Microsoft 365のExcel(バージョン16) / Windows 11 / 2026-10-06確認

宝くじ当せん金贈与税税金テンプレート